劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者

コナン初心者のオイラが…WOWOWで始まった劇場版の一挙放送で完全制覇を目指しているわけですが…全20作放送のうち、まだ4作目と先は長い。今日は昨日エアチェックした「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」を鑑賞したんだけど…この4作目を見たことで、それまでの作品の中で自分で理解、解釈していた設定などが間違っていたことが判明したりして、かなりへこむ。だから、本当に知らないんだって…。そして、また知らないうちにレギュラーキャラが増えてるし…原作やTVシリーズを読んでない、見てないので、映画と映画の間の情報が欠落してる。

毒薬を飲まされ、体が縮んでしまった高校生探偵・工藤新一は江戸川コナンと名乗り、探偵の毛利小五郎とその娘で、新一の幼なじみでもある蘭のもとで世話になっていた。ある日、コナンと探偵団メンバーの目の前で人が殺され、被害者は刑事だった。コナンが犯人を追跡するも取り逃がしてしまう。そして、数日後にも再び刑事殺しが発生…同一犯の可能性が!そんな中、コナンは小五郎や蘭と白鳥警部の妹の結婚パーティーに出席…その会場で今度は佐藤刑事が襲われ、近くにいた蘭も巻き込まれてしまう。しかも、蘭はショックで記憶を失ってしまい…。

まず…2作目を見て、小五郎さんはてっきり離婚したのかと思ったら、別居中なのね。苗字が違うから、絶対に離婚してるんだと思ってたよ。確かに、仕事してる女の人とか普通に旧姓使ったりするからな…なるほど、「名探偵コナン」ってそういうところも“推理”して楽しまなきゃいけないのね(笑)いや、そんなことはないだろう…きっと、普通に原作やTVシリーズを知ってる人には当たり前の知識、設定なんだろう。そして、前は目暮警部と白鳥警部くらいしか目立つ刑事は出てこなかったのに…名前のある刑事が、次から次へとわんさか出てくるのよ。

しかも…本作では刑事ばかりが被害者になるという。っていうか…2作目、3作目は最初の“殺人”が起きるまで、45分~1時間程度かかってたけど、今回は始まって直ぐに殺される!1作目も初っ端から殺人事件のシーンから幕開けだったものね…原点回帰ということだろうか?アクション、スペクタクルに重点が置かれていた印象の2作目、3作目に比べると、今回は初っ端から刑事連続殺人と、ミステリーの要素が強く…キャラクターの“お前誰だよ!”を除けば、ストーリーはけっこう好み。見終わった4作までの中では一番面白かったかもしれない。

さすがに蘭の記憶喪失とかご都合主義だろとか思うし…そのあたりから、真犯人もおのずと予想できてしまったりというマイナス部分もあったりするけどな。余談だけど、前作あたりから、コナンくんが自分の正体を必死に隠している割に、蘭とかの前で無防備になる瞬間が多いなと。よく、あんなんで“20年(20作)”も正体が隠し続けられたものだ…オイラ、まだ4本目だけど、そろそろ元の姿に戻ってもいいんじゃないかって思い始めている。でも、同じような境遇の灰原ってキャラ…あの頭身で林原めぐみの声というアンバランスさが妙にそそるのはなぜだ?

今回のように原点回帰っぽい内容だと…子供向けを装いつつ、下手な2時間ドラマよりドロドロした愛憎劇を見させられてる気がするのはオイラだけだろうか?他にも、被害者が死んだことより、犯人を取り逃がしたことを悔やむコナンくんとか、目の前で人が死んでもケロっとしている探偵団(小学生)とか、そういうところも気になり始めてくる。きっと原作者もアニメスタッフも、そして視聴者・観客も…麻痺してきてるのだろう。実写や深夜アニメでちょっと過激な描写があると目くじらをたてる大人に言いたい…「名探偵コナン」の方がよっぽど問題ありじゃないか?

ツッコミを入れつつ…オイラも大人だけど、そのあたりはちゃんと割り切って楽しみますよ(笑)もっとドロドロでバイオレンスなコナンくんを期待します。製作年がいよいよ2000年代に突入…ってことは、そろそろ塩沢兼人さんがお亡くなりになった年だよな…兼人さんの白鳥警部の声もこれが最後になるのだろう。白鳥警部の活躍(っていうか、兼人さんの活躍)に関しては、前作の方がいっぱいあった…今回は普通に刑事の1人というポジションであった。エンドロール見てたら、原画で大御所の吉田徹さんの名前を発見!過去3作には関わってなかったよ