抜き射ちの竜

拳銃無頼帖 抜き射ちの竜

なんとなく頭の使う映画や、本編時間が長い映画は見たくない気分…単純明快なスカッとする映画が見たいなぁと…エアチェックディスクのストックを物色していたら、WOWOWで録画してから、かれこれもう4、5年経ってる、未視聴の赤木圭一郎特集を発見!そうそう、こういう映画が見たかったと…その中の1本「拳銃無頼帖 抜き射ちの竜」をチョイス。早死にした赤木圭一郎の唯一のシリーズもの“拳銃無頼帖シリーズ”の1作目だとか。一応、DVD化もされてるけど…Amazonにまともなジャケ写真がなかったので、画像とリンク先は配信版のものを利用。

“抜き射ちの竜”こと剣崎竜二は敵対する宮地組組長と幹部に決闘を挑んだ後、ヤクの禁断症状で気を失い病院に担ぎ込まれる。完治した竜二は、警察に自首つもりでいたのだが…彼の前に“コルトの銀”という男が現れた!銀は竜二の腕にほれ込んだ麻薬組織のボス・楊三元の使いで、説得され竜二は楊の用心棒に収まることに。やがて竜二は、何者かが楊の周りを嗅ぎまわっているのに感づき…何度も自分の前に現れた石井みどりという女が内通者ではないかと疑いだすが、それは間違いだった。その後、竜二とみどりは惹かれあうようになり…。

早打ちで鳴らす赤木圭一郎が、その腕を認められて怪しい中国人・西村晃の用心棒に。殺しはやらないという約束だったのに…一緒に行動する相棒の宍戸錠が平気で人を殺しまくるので、だんだんと嫌気をさしてくる。そんな時に、自分の弟分と西村晃の元愛人が懇ろになっていて…西村晃を警察に密告。赤木圭一郎宍戸錠もピンチに陥るが、狡猾な西村晃がその辺の事情を見越して対処しており、難を逃れる。赤木圭一郎は何度もニアミスした美女・浅丘ルリ子をスパイと疑うが…まったくの無実。そこから2人の仲が急接近していく。

最後は弟分を助けるという理由もあり、悪党の中国人を見限って対決へ。もちろん相手にはもう一人の用心棒、宍戸錠が立ちふさがるが…ってな具合。容赦なく一般人も殺しちゃう宍戸錠…見た目もかなり悪ぶってるけど、その反面…貸し借りはきっちり、ところどころで“男気”を見せるような部分も。このあたりは錠ちゃんらしいキャラクターで憎めない。そして、やっぱり若いころのルリ子さん奇麗だった…今、テレ朝でやってる倉本聰の昼ドラ(「やすらぎの郷」)をたまに見たりするから、あの“オバチャン”と本当に同一人物なのか、疑いたくなってしまうよね(笑)

トーリーは定番、日活映画らしいドンパチとロマンスだけど…赤木圭一郎の存在感はなんかすごいよね。1961年に21歳で事故死してるから、それより1年前のこの作品だと…まだまだ20歳になったかならないかくらいだと思うんだけど、今30位の僕がみても…妙に大人っぽく感じる。最近はやりの若手俳優、タレント(特にジャニーズとか)には出せない色気があるな。本当に人を2、3人殺していそうな風格、女なんかも選り取り見取りで抱きまくってきたような風格があるよ(なんじゃ、それ)。もう1本くらい続けて赤木圭一郎作品を見てみるかな?