ワイルドシティ

今日も昨日に続き昔の日活映画でも見ようかなと予定してたんだけど、予定を変更…香港映画の「ワイルド・シティ」を鑑賞することに。実は、楽天SHOWTIME(ShowTime@楽天)でいつの間にか、オールジャンルで利用できる500円OFFクーポンが付与されてまして(1か月以上前から届いてたのに、今まで気づかなかった)…利用しなきゃもったいないと。で、色々と新作を物色したんですけど…本当に新しい4月後半から5月前半の新作にするか、それとも今一番見たい4月前半にリリース済みのものにするか、迷いに迷った挙句、この作品に決めたよ。

警察の仕事を辞めバー経営をしているマン…ある夜、店で泥酔した女性客を介抱し、義母と義弟チュンの暮らすアパートに連れ帰る。翌日、自分の車を取りに来た女ユンが鍵をなくし困り果てマンとチュンに助けを乞いていたところ…謎の集団に襲撃され拉致されてしまった。すぐに後を追いかけるチュン。激しいカーチェイスの後、チュンからの連絡で合流したマンも駆け付け、なんとか相手を撃退するが…同時にユンも行方をくらませてしまう。再びマンとチュンにコンタクトを取ってきたユンは、トランク内のスーツケースに固執するが…中には大金が!

他にもいっぱい最新作があった中で、1か月前の作品を選んだけど…これにして良かった!監督はジャン=クロード・ヴァン・ダムと組んでハリウッドでも活躍した大御所のリンゴ・ラム。ぶっちゃけヴァン・ダム作品の中には微妙な作品もあったりするんだけど…やっぱり安心クオリティの香港アクション。ドンパチ、格闘、カーチェイスのフルコース!テンポもスリルもユーモアもあって…主人公の義兄弟の関係に定番の男泣き要素なんかも見られる。最初は本当の兄弟なのかなと思ったけど、血は繋がってなくて、家族ぐるみで付き合いがあった幼馴染的な関係。

劇中の説明を引用すると…警官だった兄貴の父親が他界してしまったので、知り合いだった弟の母親が兄貴も育てた、みたいなことらしい。バー経営なんかしてるけど、元は警官の兄貴は超の付く堅物。演じるのはルイス・クー…この作品と同時期にリリースされ、オイラも鑑賞済みの「ホワイト・バレット」にも、ニコリとも笑わない刑事の役で出ていたが…きっと警官時代はあんな感じだったのだろう。一方のショーン・ユー演じる弟は、お調子者で、女好きで、ちょっとガラも悪いタクシー運転手。性格が合わず、しょっちゅう口喧嘩してるけど、本当は仲がいい。

それどころか、兄貴がものすごく弟のことを心配していて、兄貴が警察を辞めた背景には…どうやらその辺の事情も絡んでいるようだ。そんな2人の前に…謎の美女が転がり込んできて、トラブルに見舞われる。この女が、最初は酒癖も悪く…ゲロもゲーゲーと吐きまくって、おまけに自分勝手で高飛車。見てるだけで眉を顰めたくなるような感じなんだけど…兄弟2人と行動しているうちに、だんだんと護ってやりたくなるような可愛さも出てくる。曲がったものが嫌いな堅物兄貴も、“犯罪絡み”と理解しながらも、結局は女に優しく手を差し伸べてしまう…ナイスガイ。

ブルーレイやDVDのジャケに…“裏社会のマネー狂騒曲”というキャッチコピーが書いてあったので、漠然と金融サスペンス的な、頭を使う小難しい要素も入っているのかなと、ちょっと心配してたんだけど…女が危ない筋から金を奪って逃走してた、それを取り返そうと大陸系の野蛮な集団が追いかけてきた、そしてお人好しの兄弟が巻き込まれたっていう単純明快なお話でして…特に身構えるような内容ではなかった。ちょっと線が細い印象もしたけどトラブルの元凶であるヒロインを演じたトン・リーヤーがやっぱりチャーミングで魅力的だったよなぁ~